令和5年度の前期授業がほぼ終了し、作新大の皆さんは前期試験に取組んでいるところだと思います。また作新短大では、すでに前期試験が終了しており、短大2年生は休む間もなく保育所での実習に元気に取組んでいることと思います。
　夏期休業期間に得られる約1か月半という長い時間は、学生の皆さんに大きな成長をもたらしてくれることでしょう。各種実習以外にもインターンシップや資格取得のための勉強、部活・サークル活動など、授業期間中とはまた違った形で、自分のやりたい事に全力で打ち込み、自らを成長させる事ができる貴重な時間なのだと思います。
　新型コロナウイルス感染症の法律上の分類が「5類」に引き下げられてから、地域の様々な行事やイベントが再開されています。栃木県内にも活気が戻ってきました。これまで、コロナ禍の様々な制限の中でキャンパスライフを送ってきた学生の皆さんには、引き続き感染防止対策には力を入れつつも、地域社会と積極的に関わり、その体験を通して地域の持つ魅力や可能性を感じていただきたいと思います。
　本学の清原キャンパスの北側を走る、LRTの路線では毎日試運転が行われています。教室の窓から、あるいは学生駐車場のフェンス越しに試運転中のLRTの車両を見た方も多いのではないでしょうか。今回、宇都宮東口から芳賀・高根沢工業団地までの約14．6㎞で開業するLRTには、モビリティー分野における二酸化炭素排出量の削減や移動のバリアフリー化など、地域社会の持続的な発展につながる多くの期待が寄せられています。LRT（芳賀・宇都宮LRT）は、気候変動にもつながる二酸化炭素排出の問題や急速に進む高齢化といった、地域における重要な課題に対応する手段の一つと位置付けられ、敷設事業が進められてきました。このLRTが、学生の皆さんにとって便利で快適な通学の足として、また地域社会の20年・30年後、ひいては世界の未来を考えるきっかけ作りになって行けば良いと考えています。8月26日の開業が楽しみです。
　
2023年7月31日
作新学院大学・同女子短期大学部
学長　渡邊　弘