経営学研究科

研究科長のあいさつ

研究科長のあいさつ

大学院で経営学を学ぶとは、答えを覚えることではありません。世界を読み解くための思考を鍛えることです。
 
博士前期課程では、企業経営、スポーツマネジメント、会計・税務の各領域において、理論と実践を往還しながら学びを深めることができます。理論を手がかりとして個別の課題を位置づけ、現象の背後にある関係を捉え、そこから自らの見解を形づくっていく。そうした営みを通して鍛えられた思考は、単なる知識の集積ではなく、複雑な現実に向き合うための確かな基盤となっていきます。
 
博士後期課程では、北関東で唯一、博士(経営学)の学位取得を目指すことができます。研究とは、既存の知識の延長に安住することではありません。自らの問題関心を学問的な問いへと鍛え上げ、先行研究との緊張ある対話を通じて、その問いを社会的・学術的意義をもつ成果へと結実させていく営みです。本研究科では、一人ひとりの関心に丁寧に向き合いながら、その探究が確かな研究成果へとつながるよう、着実な指導を行っています。
 
本研究科には、税理士を目指す方、大学教員として研究と教育に携わろうとする方、実務の経験を踏まえながら学問的視野を深めようとする方など、多様な背景と志をもつ大学院生が集っています。その歩みはそれぞれ異なります。しかし、どの道を選ぶにせよ、ここで培われるものの核は共通しています。それは、物事を表面的に処理するのではなく、筋道立てて捉え、言葉として鍛え、他者に伝わるかたちで示していく力です。この力は、研究においても、実務においても、教育においても、自らの立場を築き、社会と向き合っていくための土台となります。
 
修了生は、本学および国内外の大学で教育・研究に携わるほか、税理士として地域社会や経済界を支え、それぞれの専門領域において確かな役割を果たしています。大学院での学びは、学位の取得によって完結するものではありません。ここで獲得された視点、方法、思考の習慣は、その後の仕事や研究のなかで繰り返し生かされ、各人の歩みを長く支えていくものです。
 
知識とは、蓄えるためだけのものではありません。それは物事を深く理解し、自らの進むべき道を見定めるための力でもあります。本研究科での学びが、皆さんにとって、専門性を深めるだけでなく、思考の射程を広げ、自らの可能性をより高い次元で切り拓いていくための、濃密で実りある時間となることを願っています。
 
大学院経営学研究科長
教授/中川 仁美

  • 画像(中川)2026.4.13更新